安いものを安易に買うことの、美意識に対する悪影響

Ethical Fashion Japanの「『ファストファッション』ビジネスの影響とは?」という記事を読みました。
http://www.ethicalfashionjapan.com/2013/09/the-business-of-fast-fashion/

808856698_461ff72e64ちょうど、ファストファッションが私に及ぼした影響について考えていたところだったから、タイムリー。この記事は、ファストファッションの性急な消費や品質の難による環境への負荷や労働環境についての指摘と、その改善に向けた動きについて書かかれたもの。でも、私が考えていることはもっともっと小さな、自分の内面に対する影響です。

安いものを安易に買うことに疑問を抱き始めたわけ

「自分の内面に対する影響」なんて考えるきっかけになった出来事は以下の3つ。身内を褒めることになるのと、恥をさらすことになるのででちょっと書きにくいのだけれど、あえて書いちゃう。

1つ目は、私のiPhoneケースがボロボロになったこと。2012年2月にiPhone4Sを買って、もうケースは3代目。でも同じタイミングでiPhone4Sを買って、色違いのケースを買った夫のものはまだ1代目でピカピカなのです。しかも、いい具合に風合いも出てきている。夫の物持ちの良さはすごい。

2つ目。夫のとても高級に見える手袋が、実はスーパーの2階で買ったものだとわかったこと。夫の冬物を出していて発覚。その他にも、夫が100円均一で購入したものが高級に見えるときもある。私、今まで人生で夫以外の人の持ち物も「100円均一で買ったものなのに、5,000円くらいのものに見えるね」と思ったことがあります。私の物を見る目が、すごい甘いわけではないと思うんだけど。その人は、大学時代の友人。

3つ目。私がかつて買ったハイブランドのバッグなどが、あまりステキなものに見えない点。しばらく心のブランド離れがあったのだけれど、久しぶりに取り出してみて愕然とした。けっこうお金がかかっているんだけど、なんかそう見えない……とびっくり。悲しくなった。

手入れの良さと物を大切にする姿勢は、物の客観的な価値をも上げる

夫は物持ちが非常に良い。物を丁寧に扱ってとても大切にするし、どんなものでも手入れもちゃんとします。高いものも安いものも、自分で良いと思って購入したものに対して、敬意を払っています。人間に対して払う敬意よりも、物に対して払う敬意の方が大きいと感じるときもあるほど(笑)。また、100円均一で買ったものが5,000円くらいに見える件の友人も、物を大切にして手入れをするタイプ。

かたや、私は物の扱いが乱暴。自分の名誉のために言っておくと、「夫と比べたら乱暴」ということで、傍から見て「乱暴ですね」と言われるほどではない(と信じている)けど。手入れが悪い。特に、安い物を買ったときには。

この「手入れをする」という作業と、「物を大切にする」という姿勢って、そのものの主観的な価値だけじゃなく、客観的な価値をもあげるのではないかな。大切にされているものは、高級そうに見えるのですよね。残念ながら、手入れが行き届かなくてボロボロになってしまった私のハイブランドのバッグは、高級に見えない。そして、もう少し踏み込んで言うと、ボロボロになったそのバッグは私の美意識の低さを露呈しているように思えてきます。

安い物を安易に買い続けると、美意識を養うことはできない

翻って、「500円のTシャツだから、使い捨てでもいいや」みたいな発想で物を買い続けるのって、美意識を養うのとは真逆の行動なのかもしれません。500円でも100円でも20円でも、作り手がいて素材も使用して、自分で選んだんだから大事にしないと。でも、ファストファッションのお店や、100円均一のような場所ばかりで買ってしまうと、なかなかそういう発想にたどり着けない。私も、ハイブランドの商品がボロボロになっていたから自分の行動を反省できたのであって、同じことがファストファッションや100円均一商品のような安いもので起こったら「モノが悪かったのよねー」って、商品のせいにしちゃったでしょう。

ちゃんとした栄養の取り方がわかり、日頃の食生活はある程度ちゃんとした上で、「たまに食べたくなるよねー」とファストフードを食べるのはそんなに問題じゃないと思う。でも、ファストフードの問題点をまったく知らずに、ファストフードばっかり食べると健康を害しちゃう。

それと同じで、「安いものを安易に買うことって、美意識を養うのにはマイナスに働くかもしれない」とわかって、自分の買った物を値段に関わらず大切にして手入れする態度を身につけた上で、ファストファッションを買わないと、危ないんじゃないかな。そんなことを考えました。

About The Author

プロフィールはこちら